ウォークスルー型無人店舗の仕組みとタングラムスマートストアの導入
無人店舗とは、AI技術やセンサー、カメラなどを活用して、人的なオペレーションを最小限に抑えた店舗の形態です。従来のレジスタッフなどの人間による操作を必要とせず、顧客が商品選択から支払いまでを自動で行うことができます。無人店舗は代表的なものとしてウォークスルー型とセルフレジ型があり、こちらの事例では、ウォークスルー型無人店舗の事例を紹介させていただきます。
ウォークスルー型無人店舗では、顧客は従来のようなキャッシャーやレジを必要とせず、商品を選び、支払いを行い、店を出ることができます。AIやIoTなどの新しいテクノロジーを活用して、“好きな商品を取って、出るだけという、快適・便利な買物体験”を提供しております。また店舗の省人化・デジタル化により、解放された人的・業務リソースを最適配置化することで、店舗スタッフの業務生産性の向上に貢献しております。
2022年12月、弊社パートナーの株式会社LMCUと共に、東急不動産様のリゾートホテル・ホテルタングラム斑尾に出店をさせて頂いております。以下の画像の通り、店舗運営をデジタル技術で進化させる仕組み(店舗フルデジタル化ソリューション)により、ウォークスルー型無人店舗を実現しています。従来、ホテル内の売店の営業時間中は常時スタッフの配置が必要であったため、20時以降や早朝は、営業時間外にされていました。しかし、スキー場併設型のリゾートホテルということで、「深夜や早朝にも売店を営業したい」という課題をお持ちでした。そこで、ウォークスルー型無人店舗「タングラムスマートストア」を新設頂くことになり、これによって24時間の売店利用が可能となる点やお客様には精算手間のいらない、新しい購買体験が提供できることを期待頂いております。さらに、店舗を省人化により、運営コストの削減、売店業務の生産性向上にも期待頂いております。
LINEとの連携
専用アプリ不要、LINE公式アカウントで快適な買い物体験を提供
従来、ウォークスルー型無人店舗は、国内ではオフィス、工場といった閉鎖的で、繰り返しご利用頂き易い場所に出店しておりました。そして、ご利用頂く際に、専用スマホアプリをダウンロード頂くことで、繰り返し快適に買い物をお楽しみ頂くことができておりました。しかし今回ホテルでは、ホテル宿泊者様やスキー利用者様の多くは初めて利用されるため、専用スマホアプリでは、ダウンロードの障壁が比較的に高いのではないかと懸念しておりました。そこで、専用アプリの代わりに、LINE公式アカウントを利用した買い物をご利用いただけるようにしました。
無人店舗の顧客拡大と満足度向上
LINE公式アカウントの導入により、ハードルが下がり、より幅広いお客様に手軽にご利用いただいております。また、無人店舗の利用を通じて、「タングラムスマートストア」のLINE公式アカウントの友だちが増加しています。24時間体制での買い物が可能な環境を提供することで、宿泊者やスキー利用者の満足度向上に貢献しており、ホテル業界での先駆的なレジレス無人店舗の導入が日本初という点から、多くの注目と反響を得ています。更に、従業員に負担をかけずに夜間も売店営業を実現できるようになりました。この新たなサービス展開により、お客様に革新的な利便性を提供し、業界内でも一歩抜きん出た存在となっています。
システムデータ利活用について
まだデータを利活用にまで至っていませんが、今後、私たちはより効果的なマーケティングを実現するために、データを活用した個別対応型(one to one)マーケティングを推進していく予定です。この取り組みにより、お客様一人ひとりのニーズや行動パターンに合わせたカスタマイズされたアプローチが可能となります。これにより、お客様にとって真に価値ある情報やサービスを提供できるようになると思っております。