サービス提供者様の今回のシステム開発への想い
コロナ禍において移住定住に関するオフラインでのイベントができない状況で、オンラインで移住定住について相談ができるシステムを構築したいと三沢市からの相談がありました。年度途中のプロジェクトだったため予算も限られた中で、少しでも多くの方に使っていただけて、職員にも負担がかかりすぎないシステムにする必要がありました。
この要件を満たすために、
- すでに多くの方が利用しているLINEをインターフェイスとする
- 想定されている回答についてはAIによる自動返信を行う
- 運用コストを抑えるためにスモールスタートが可能なサーバレスアーキテクチャを採用する
- 自分たちでゼロから開発するのではなく、クラウドベンダーから提供されているAPIやSaaSなどクラウドネイティブなテクノロジを採用して開発工数を減らす
- リリース後の運用は外部ベンダーに依存せずになるべく職員で対応できるようにする
という開発方針がすぐに決まりました。
まさに私たちの得意とする技術が地元自治体に役に立てる絶好の機会だと感じプロジェクトをスタートしました。
LINEとの連携
限られた予算・工数での開発を、LINEを採用することで実現
工期や予算が限られた中でゼロからの設計、開発だったため、可能な限り既存のSaaSやAPIを組み合わせてシステムを構築することになりました。弊社はフロントエンドの開発は得意としていないため、LINEをユーザーとのインターフェイスに採用することで自社内だけでの対応が可能となりました。また、アクティブユーザーの多いLINEのプラットフォームを利用することでユーザーが簡単に利用をしやすいというメリットがあります。
メディアに取り上げられ、LINEを活用した施策の問い合わせが増加
地元メディアや市の広報誌にも大きく取り上げられ多くの方から反響をいただきました。近隣の自治体や企業からもLINEを活用した施策についての問い合わせが増えています。
データを蓄積・アップデートして今後の施策に生かしていく
LINEで入力されたデータはクラウド上に送信され、Azure QnA Makerにより分析、ユーザーへの回答が返答された後に、Amazon DynamoDBおよびGoogleスプレッドシートに保存されます。問い合わせ内容は蓄積されるため、回答内容をアップデートしたり、今後の施策に生かすことが可能となりました。また、ボットが回答できない質問については、職員が個別に回答できるような仕組みを導入しました。