サービス提供者様の今回のシステム開発への想い
ワクチン接種に関する正しい情報をできるだけ多くの日本人に伝えたいという依頼が、コロワくんサポーターズ代表の山田悠史医師から寄せられました。米国でコロナ感染症患者の治療にあたる山田医師を筆頭に、欧米諸国で活躍する日本人医師たちと、ワクチン接種に関する正確な情報を日本へ伝えることで、円滑なワクチン接種の推進支援をしていきたいと考えました。
- Webではまだ課題感のある通知機能をアプリ等で可能にする
- 運用コストを抑えるためにスモールスタートが可能なサーバレスアーキテクチャを採用する
- 難しい医療用語・知識を親しみやすく提供するためにチャットのインターフェイスを利用したい
上記の条件と、より多くの人にリーチし、素早く開発するという要件を満たし、運用コストを抑えるためにスモールスタートするという開発方針を決め、プロジェクトをスタートしました。
LINEとの連携
LINEを利用しコストを抑えて幅広い世代が利用する環境を実現
日本でのワクチン提供が開始する前にスピーディな開発を進める必要があったため、限られた工期で簡単に開発することができるLINEチャットPlusを利用し、運用コストを抑えるためにスモールスタートが可能なサーバレスアーキテクチャを採用しました。日本国内で約9000万の月間アクティブユーザー(2021年12月時点)がいるLINEをインターフェイスとすることで、より多くの人に利用いただける環境を整えました。またLINEユーザーであればログイン機能を介さずチャットボットを利用できるようにしたことで、慎重な取り扱いが必要な個人情報等を当社がユーザーから集める必要がないためコストを抑えた運用・対応ができるメリットがあります。
LINEチャットボットを幅広く活用
様々な自治体からコロワくんサポーターズへのお問い合わせをいただいています。自治体のワクチン接種推進部様と医師サポーターの先生をオンラインで繋いで意見交換を行ったり、千代田区役所様と連携してチャットボット上で千代田区に特化した情報を展開できるようにしたりと、コラボレーションが進んでいます。また、コロワくんサポーターズはワクチン・コンフィデンス・ファンド(VCF)から研究助成金を獲得しました。この助成金をもとに、ソーシャルメディアの活用によって新型コロナワクチン忌避の解消に寄与することができるかどうかの研究を実施しました。研究の一環においても、LINEのチャットボットを活用しています。
チャットボットの使いやすさ向上に向けてデータを活用
ユーザーがどういった疑問を持っているのかを知るために、「コロワくんの相談室」LINE公式アカウント内に質問募集フォームを作成しました。フォームに寄せられた内容から、新型コロナウイルスワクチンについてよく聞かれる質問を一般化しFAQ作成に活かすなど、チャットボットの使いやすさ向上のためにデータを活用しています。