LINE API Use Case
オフラインからオンラインへの施策で飲食・小売・観光業が抱える課題を突破 | EBILABのTOUCHIPOINT BIサービスが実現する効果的なDXの形
オフラインからオンラインへの施策で飲食・小売・観光業が抱える課題を突破 | EBILABのTOUCHIPOINT BIサービスが実現する効果的なDXの形
株式会社EBILAB 小田島 春樹氏
2023年11月27日
人件費や原価上昇、エネルギーコスト増加などで収益が圧迫され、主に飲食・小売業・観光業において、難しい課題に直面しています。その中で株式会社EBILABはサービスとして「TOUCH POINT BI」を開発し、LINE公式アカウントと連携した顧客とのオンラインでのつながりを強化することで、新しいビジネスモデルを確立しています。今回はLINEヤフー株式会社 河本 貴史の対談を通して、株式会社EBILABの代表取締役である小田島春樹氏にお話を聞きました。
株式会社EBILAB 小田島春樹氏

株式会社EBILAB 小田島春樹氏

1985年、北海道生まれ。大学卒業後、ソフトバンクグループ株式会社入社。2012年妻の実家が営む「ゑびや」に入社し、店長、専務を経て2012年に妻家業の食堂ゑびやを継承し、代表取締役社長に就任。2018年、第二創業でデータ分析事業のEBILABを創業、啓蒙、教育活動を通じてサービス業へのデータ分析、テクノロジー活用の拡大を目指す。同社の代表取締役CEO。2018年〜MicrosoftMVP(AI部門)連続受賞。2020年第3回日本サービス大賞「地方創生大臣賞」受賞。2019グレートカンパニーアワード2019「ユニークビジネスモデル賞」受賞など他多数受賞。

オフラインからオンラインへ、一気通貫の施策で未来を切り開く

小田島 飲食や小売の業界はこれから新しい取り組みをしていかなければ厳しい状況が続くと思います。店舗運営をしている人たちは既に顧客を集める能力は持っています。そういう人たちが今回のLINEを活用した仕組みを使って新たな顧客プールを作れると、その顧客プールを使って新たなビジネスを展開することが可能になると考えます。

例えば、ECサイトで自社の製品だけでなく他社の製品も取り扱います。仮に、10万人のユーザーがいて、CVレートが1%だとしても1,000人が商品を買ってくれることになります。商品の単価を3,000円と見積もると、そこから10%のマージンをとるとかなりの額になります。

また、顧客プールの他の活用として広告コンテンツを提供するこということも可能になります。これにより、企業から広告費を得ることもできますね。

河本 LINE公式アカウントの友だち追加により形成される顧客プールの有効活用が、困難な状況を打破する鍵となるのですね。

小田島 はい、LINEが多くのユーザーに使われているプラットフォームという点に注目しています。そういったプラットフォーム、枠組みの中に自分たちのサービスを組み込むことが重要でやはり得られる恩恵は大きいです。 また、お客様は面倒なことが嫌いです。LINEを活用して得られるアプリのダウンロード不要でより簡便にサービスを提供できるような仕組みや、普段よく使うLINEアプリのような「マスト・ハブ」の中に「ナイス・トゥ・ハブ」を入れていく構造にすることで、より多くのお客様に利用してもらえると考えます。

河本 既に顧客を集める力があるからこそLINE公式アカウントの友だち追加数をフルに活かせて、オフラインからオンラインへ繋げる施策を効果的に発揮できるのですね。

データ分析は効果的な施策の要、TOUCHIPOINT BIサービスとは

小田島 購買からお客様登録までのユーザーエクスペリエンス(UX)の流れを作り上げ、さまざまなコンテンツを配信し、マネタイズしていくという戦略を考えていく必要があります。マネタイズのポイントは、どのように顧客が訪れて、そして離れていくのか、どのような属性の人々がいるのかという情報を収集して把握していくことです。

そこでLINE上で得られる情報やアンケート情報などのデータを分析していくことになるのですが、その分析に私たちのデータ分析サービスが大いに活用できます。このデータ分析サービスを使うと、店舗データや顧客データ、需要予測などを一気通貫で閲覧することが可能になります。

データ分析は効果的な施策の要、TOUCHIPOINT BIサービスとは

TOUCH POINT BI

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河本 こちらのデータ分析サービスではLINEから取得できる情報にも対応しているのですか?

小田島 はい、実は既にLINEから取得できる情報(※)にも対応しています。例えば、年齢や性別、エリアの情報、ブロック率などを確認できます。どういうコンテンツを配信した時にブロックされるであるとかの傾向などを把握できるようになります。そうやって最善の施策を見出していくことができます。

※全てユーザー許諾取得済みの情報のみとなります。

河本 それぞれのデータを可視化し、分析できると他にどのようなインサイトを得ることができますか?

小田島 年齢や性別、どの地域から訪れているのかといった情報を分析していくと訪問者の地域にあわせた広告戦略が打てる場合があります。例えば、東京からの訪問者が多い場合、食べログなどの媒体に広告を出稿すると効果的であるなどです。また、東京からの訪問者が観光地に増えるタイミングがあれば、そのタイミングで注力し、広告費を使ってより集客を図るということも可能になりますよね。

既存の飲食・小売・観光業に取り入れてほしい、EBILABのLINE活用と思い

小田島 地方の観光地で商売をしている私たちのような飲食業や小売業が、観光を盛り上げたい自治体と連携することも大切です。現在、世の中は変革の時期にあります。人材確保の難しさ、人件費の上昇、粗利益率の低下など、経営課題が山積しています。これらの課題を解決するためには、既存の概念にとらわれず新しいビジネスモデルを見つけ出す必要があります。その解決策の1つとしてオフラインtoオンラインという考え方があると考えています。
そしてデータを見ていくことは必然です。LINEはマストなデータが得られる新しい口として、可能性を感じます。

私たちが伝えたいことは以下3つです。
1つ目は、自身の店舗のLINE公式アカウント上の友だち数を増やし、様々なコンテンツをつなげていきながら、顧客に受け入れられるものを見つけ出すことです。

2つ目は、増えていくLINE公式アカウント上の友だち数を活用してメディアや広告媒体へとつなげていくことです。このような取り組みを行うプレイヤーが増え、積極的に活動を行っている各観光地の関係者や異なる業種の方々にもこの仕組みを展開できればと考えています。

3つ目は、新たなビジネスの創出です。既存のビジネスの延長線上にある新たなビジネスとしてオフラインからオンラインへとマーケットを広げていければ、既存の事業以外のところで収益を得ることが可能となります。アフターコロナの新たなビジネスモデルとして、全国に定着していくことを期待しています。

現在の厳しい経済状況においては、もはや単なるデジタルトランスフォーメーション(DX)では足らず、ドメインエクスチェンジの必要すらあると考えています。企業の事業領域そのものを変革しなければならない。そこまでしなければ生き残ることは難しい時代になりました。

最後に、今回のLINEを活用した仕組みで新たなビジネスチャンスが広がると感じています。このような仕組みがさらに広まり、多くの人々が利用することで、私たちのビジネスだけでなく、全体の経済活性化にも寄与することを願っています。

河本 LINEの活用は是非EBILAB様にお問い合わせください。
https://ebilab.jp/contact/

(取材日: 2023年8月: 取材/河本貴史, サポート/大場沙里奈, 鈴木敦史)

株式会社EBILAB
企業名株式会社EBILAB
URLhttps://ebilab.jp/

会社の紹介情報

EBILABは、伊勢神宮のおはらい町で150年の歴史を刻む「有限会社ゑびや」のシステム開発部門が独立した会社です。経営不振に陥っていた商売を立て直したソリューションをサービス業のDX支援として外販するほか、政府や行政、大企業、中堅・中小企業の事業やサービスを支援しています。