安藤 IRISデータラボ株式会社について教えていただけますでしょうか?
井上 IRISデータラボは、2020年から政府、官公庁、自治体向けにLINEヤフー社として連携し、コロナ対策のLINE公式アカウントを現在進行系で数多く対応してまいりました。
その中でもLINEのトークルームでの体験において、「購入」での離脱が目立っており、LINE公式アカウント/LINEミニアプリ外での購入体験に課題を感じておりました。2022年からは自社サービスとして対話型EC「Atouch」を提供しており、LINE公式アカウントのトークルーム内で対話形式でユーザーにモノ・コトを販売することができます。基礎自治体から始まり、今では通販会社、エンタメ関連の企業様と累計700社に導入いただいております。
安藤 ありがとうございます。IRISデータラボがコロナ対策のLINE公式アカウントを通じて、政府や自治体と積極的に連携されてきた実績は非常に心強いですね。ずばり、Atouchの価値はなんでしょうか?
井上 ユーザーに「即買」していただけるところでしょうか。LINE公式アカウント上で直感的に商品をタップし、会話のようなシームレスな購入体験はユーザーにご好評いただいており、LINEヤフー様からもコマースバッジをいただきました。”クイックタグ”を使うと、ユーザーはわずか数秒足らずで購入まで辿り着けます。
また、一般的にLINE公式アカウントのブロック率は40~60%ほどですが、Atouch導入後、ユーザーが1度でも商品を購入すると4.0%程度に抑えられます。ユーザーとのコミュニケーションが継続的に行われることでリピーターの増加が実現しました。LINEの強みである”対話を軸”に顧客との関係性構築が深めやすいと言えますよね。
安藤 スムーズな購入体験から顧客と繋がり続けられるわけですね。そういえば以前、私が司会を務めさせていただいた、官民連携のイベント「Japan DX Player Award」でも使われていましたよね。地方創生に関するプロジェクトにスポットを当て、応援・投票する仕組みで活用されていたのですが、ごくごく自然な形で操作していたのですが、Atouchだとわからないほどでした、、笑
井上 まさに「あ、タッチですね。」笑
また、最近はLINEヤフー社で発表があった「LINEエンタメアカウント」での一部機能である対話型コマースとしても提供させただいており、チケット販売についても先行販売~当日の入場のもぎり対応まで一気通貫してLINEで完結する取り組みも実績があります。
最近はタレントの所属企業・コミュニティをお持ちの企業やファンの方に向けて、グッズやチケットでの展開、LINE内でのエンタメ体験も提携企業とのコラボレーションで展開しております。
安藤 そうだったのですね!このイベントでは、メタバースを提供するVma plus株式会社との連携されたともお聞きしました。
井上 はい、富士山花火スピードウェイにてユーザーはLINE公式アカウント内のリッチメニューからワンクリックでメタバースに入り、リアルな花火大会を擬似的に体験いただきました。これらは「当日イベントに行きたいけど行けなかった層」、「イベントに行ってみたいがリアルの体験に悩んでいる層」向けに展開したり、先ほどご紹介したKING SUPER LIVE 2024においては、「イベント後のメンバーシップ会員様向け」に限定コンテンツの配信会場としても展開させていただきました。
安藤 なるほど、リアル体験のオンライン購入を促せるということでしょうか。確かに私自身もリアルは体験しないとわからないので、オンライン購入のハードルになっているなぁと思ったのですごく共感できます。
安藤 そして、最近は映像型コマースを提供するパロニム株式会社とも連携されていますが、企業やユーザーにとってどのような価値が生まれるのでしょうか?
井上 パロニム社とはLINE公式アカウントでショート動画で売上UPできる次世代型ECソリューションのAtouch Tigを展開しております。具体的には、触れるショート動画でSNSから直接集客、購買を後押しLINEのトーク画面上で決済まで完結する直線的な体験を提供しております。
安藤 ありがとうございます。タレントやインフルエンサーのLINE公式アカウントや企業様とのタイアップ動画をLINE公式アカウントで活用いただく際、有効そうですね。例えば、今までだと同じLINE公式アカウントで同じ画像で商品を訴求してたと思いますが、AtouchTig導入すると好きなインフルエンサーに商品を動画でレコメンドされると私もついつい視聴する気がします。
井上 そうなんです。例えば、流入元のインフルエンサーによって、同じ商品だけどインフルエンサーの紹介動画を出し分けるということも可能です。
安藤 それだと個人の趣味嗜好に沿ったLINEアプリ上でのマーケティングが可能ですね!今後もLINEを活用した または LINEを利用したAtouchの普及が楽しみです。今日は貴重なお話をありがとうございました。
(取材/安藤 歩美氏)